子どもの理解と数教研の学習について

子どもの理解について

 子どもは同じことを何度も繰り返し体験することで、概念を一般化して自分の中に取り込んでいくことが知られています。特に世界のことを何も知らない小さい子はその方法でしか学ぶことができません。
数の理解であれば、
・「いち」「に」…はものの個数を表すことば
・リンゴでもアメでも動物でも「いち」「に」…と数えられる
・数える順番が違っていても数は同じになる
などを何度も数えることによって経験的に学習していきます。
このような、個別の体験から一般化していく考え方は、よくわからない世界を理解するにはとても効果的な学習方法です。

でも、数学はとても体系的な世界です。
算数や数学はひとつの正しいことから「〇〇だから△△」というというように論理的に次のことを導いていくのだということを学んでもらう必要があります。
でも、原則的に小さい子どもたちは経験からしか学べないとしたら...
 「論理的な考え方を経験的に学んでもらう」
しかありません。

例えば、5+7 を考えるとき、私たちは5個と7個のタイル(ブロック)を置いて、
7は5と2。5と5で10。10と2 だから5+7 =12 という論理的な考え方を経験してもらうわけです。
最初は指導者と一緒に、次はひとりで、最後は頭の中だけでやれるように練習します。

これは「たし算」を学んでいますが、同時に「論理的な考え方」を経験的に学んでいることがおわかりになると思います。小さい頃から、こういう考え方に親しんでいくことで、算数・数学を苦手にならずに学んでいくことができるのです。

数概念を数教研ではどうやって教えているか

数教研では具体的な物と抽象的な数を結ぶものとして、タイル(またはブロック)を使って、数概念や計算の概念を教えています。
数の概念は「数詞(いち、に)」「記号(1、2..)」「タイル(量)」が自由に扱える必要があります。
学習は、
 1. 5までの数
 2. 5のかたまり
 3. 6から9までの数
の順で教えていきます。

「5までの数」は直感的にわかりやすいので、まずここまでの数をしっかりと学んでいきます。

ポイントになるのは次の「5のあつまり」、5のタイルの導入です。これによって、数概念も計算もとても楽になっていきます。

数教研の教材より
「5までの数」「5のあつまり」「6から9までの数」の順で学習します


右の写真を見てください。バラバラの7個のブロックでは数えなくてはわかりません。しかし、下の5のタイルを使った7の表し方では、一瞬で7とわかります。
つまり「5のかたまり」を使うことで「6から9までの数」が直感的にわかる数に変わるわけです。
「かたまりをつかうと数がわかりやすくなる」というのは、大きい数を理解する基本です。

私たちが5のタイルを使うことの意味はここにあります。

実際の学習としては、5のタイルを学習した後、
・「タイル」で置いた数を「数詞」と「数字」を答えてもらう。
・「7」という数字を「タイル」と「数詞」で答える
などを6から9までの数について繰り返します。

繰り返すといっても、1回にかかる時間はわずかですし、ほとんどの生徒はすぐに体得します。
でも、このことをきちんと学習した生徒は、この後の「たし算」「ひき算」をとても楽に学習できるようになるのです。


数えないとわからない「7」
数えなくてもわかる「7」

基本情報

  • 数学教育研究会 読売ランド教室
  • 神奈川県川崎市多摩区
       西生田3−9−20−202
  • :090 4596 8097
  • 指導日:月・火・木・金
  • 指導時間:16:00〜20:00
  • 指導教科:算数/数学・国語・英語
  • 対象学年:年長〜高2
    (ただし入会は中3まで)

アクセス

小田急線 読売ランド前駅より 徒歩2分
川崎市多摩区多摩区西生田 3-9-20-202 

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