子どもたちによると間違えたとき「なんでこんなところで間違えるの!」と怒る先生やお母様方が多いのだとか。
でも、実は間違いはとても大きな学習のチャンスなのです。
教える側の私にとって間違いは、どこがわかっていないのかを知るための重要な手がかりです。
・計算の意味がわかっていない前にはできたはずなのに新しいことを学習したため混乱している
・ひとつひとつはわかっていても、いろいろ組み合わさると混乱してしまう
・問題に出ている言葉がわからないなど、算数や数学以外のところが分かっていない
・いつも同じ計算で間違える
など、間違いによって、子どもたちの理解の状態を理解できるのです。
教室では、間違えた時「すぐ消さないで、どこを間違えたか考えて」という指導をします。
「自分の間違いに気づく」というのは客観的に自分の答を見なくてはなりませんので、実は正解を出す以上に大変なこと。
計算問題などでは、一からやり直せば正解しても、自分がどこで間違えたかわからない子も多くいます。
でも
「あ、ここの繰り下がりで間違えてる」
など、自分の解答の間違いを発見できるということは、とても高度なこと。間違いはじっくりと考えるチャンスでもあるのです。
間違いを叱られてきた子どもたちは、「間違えてはいけない」と思うので、すぐ消そうとしたり、ごまかそうとしてしまいます。
間違いを叱ってしまうことで、このような学習のチャンスを逃してしまうのは実にもったいない話です。
子どもたちの間違いは叱らないで、前向きに学習に向き合える声かけをしてもらいたいと思います。