確率のわからない生徒さんの根本的な疑問にお答えしました

#教育  #数学 #中2

先日、普段教えていない中2の方からLINEを通じて「確率の考え方を教えてください」という質問がありました。
前にも質問されたことがある生徒さんで、確率のことはある程度学習していて簡単な問題は答も出せるのは知っていたのですが、そもそも「確率って?」という疑問が湧いてしまったようです。
実はこういう生徒さんの質問、大好物です


根本的な疑問っていうのは、求め方を説明するより大変です。
そもそも何が分かっていて、何が分かっていないのか、どんなことが引っかかっているのか、それは質問した本人もよく分かっていないことが多いからです。
教室の生徒さんに対しても同じなのですが、わからない気持ちを想像しながら「ここが多分わからないポイントだな...」「こんなふうに説明したらわかるかな」と考えて質問に答えていって、それが本人の疑問にピタリと沿った答になっていたときは、本当に嬉しいです。(まぁ、答が長くなってしまいますけど...)

では、その返信です。
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そもそも確率とは何かなんですが、未来を考えるための数学です。
例えば明日、雨がどれくらい降りやすいかということを表す数字に「降水確率」なんていうのがあります。この数字は、昔のいろいろなデータから予測しています。単純に「天気は晴、雨、曇の3種類だから、雨の降る確率は3分の1」となるわけではありませんよね。
でも、「昔のデータが、..だから」とかいう確率だと難しすぎて中学生には無理なので、わかりやすいことだけを勉強することにしたわけです。

そのキーワードが、「同様に確からしい」です。

例えば、サイコロですが、正しく作られていれば1の目も、6の目も、同じ出やすさだろうと思いますよね。トランプも、よくきってあれば、ハートのAをひくのも、スペードの2をひくのも、どっちが引きやすいとかはなくて同じだろう、と考えられます。
このようなことを「同様に確からしい」と言います。(「らしい」であって、「確かだ」と言ってるわけではないですよ)
中学の確率では、くじ引き、サイコロ、コイン投げ、トランプのような、「同様に確からしい」と考えられることしか扱いません!

では、確率の考え方です。
例えばサイコロですけど、1つサイコロを振るとき、目の出方は1〜6の6通りで、それ以外の場合はありません。1の目が出る場合はこれ以上分けることはできません。そして1~6までの目の出方が同様に確からしいと考えられます。
こんな条件がそろっているとき、1の目の出る確率は、全部で6通りあるうちの1つだから1/6(6分の1)と考えます。
ジョーカーの含まれないトランプだったら、1枚引くときの出方は全部で52通りで、どのカードを引くのも同様に確からしいです。ハートの5は1枚しかないので、ハートの5を引く確率は52通りのうちの1通りなので、1/52(52分の1)です。
「5のカードをひく確率」を求める場合は、5のカードはハートの5、スペードの5、ダイヤの5,クラブの5の4枚です。5のカードを引く確率は52通りのうちの4通りなので、4/52=1/13(13分の1)となります。

中学の確率は、
これ以上分けられない、同様に確からしいな場合が全部で何通りあるかを考えて
(コイン1枚なら2通り、サイコロ1個なら6通り、くじやトランプなら全体の本数(枚数)が全体場合です)
与えられた条件がそのうちの何通りかを考えれば、確率を求めることができます。
だから、場合の数が大切になるんですね。
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幸いにも、この答は疑問によく合っていたらしく、再質問はありませんでした。
よかった、よかった。

2022/3/16

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