小学2年生になると、学校では「指を使って計算してはいけません」という指導をすることが多いようです。でも、禁止しても他の方法を知らなければ、机の下でこっそりやることになります。
私たち数教研は「指を使った計算」を禁止しているわけではありません。
その代わり「指を使わずに計算する方法」をきちんと教えて、「その方が楽にできる」ということを伝えていきます。
指を使わないようにすることが目的なのではなく、使わずにできるということが大切なんです。
まず、指を使うデメリットを書いておきます。
一番簡単な、答えが1ケタになるたし算は指を使っても簡単にできる(指がたりなくならない)ので、子どもたちが指を使っても良いように思えます。
でも、見ていると、例えば7+2は簡単にできるのに、2+7でとても時間がかかってしまう生徒さんが少なくありません。
これが指を使った計算の宿命なんです。
指では「数えたし」という方法で計算することになります。
7+2では2をたすとき指を2回折れば済みますが、
2+7では指を7回折らなくては答えは出ません。
これでは時間がかかってしまいますよね。
何より困るのは、7+2と2+7では計算するときの操作が全然違いますから同じ答えということがわかりにくいということです。
数教研では、タイルを使って数の学習をすることは「数えないで数を理解する方法」を学ぼうで書きました。たし算も同じようにタイルで学習していきます。
7+2なら、7と2のタイルを置きます。たし算は「合わせる」ことですから、7+2 も 2+7 も同じ答だと言うことは明らかです。
また、数教研では5までのたし算をしっかりやったあと、9までのたし算をやることになっています。
「9まで」というのは、くり上がりのないたし算という意味です。
学習順は、
・1から5までのたし算
・0
・0のたし算
・6から9までのたし算
そして、その後がひき算の学習です。
この順序で学習することで、指を使うことなく楽に計算できていくのです。これをを素直に受け入れてくれる生徒さんは本当に計算が早く正確にできます。
イメージがしっかりとつかめるので、練習は必要最低限でも忘れることはありません。
具体的な指導法は、
【数教研の教え方】答えが9以下のたし算の話
でを見てくださいね。