この教室はLINEを使ったオンラインでの指導も行っていますが、新型コロナが広がってからもずっと対面指導をしてきました。
それは、オンラインではどうしてもわからないことがあるからです。
例えば、だいぶ前のことですが、こんなことがありました。
ひき算をよく間違えるという小4の生徒さんに 403-342 のような問題をやってもらったときのことです。
この計算をするのに、上の写真のような書き方をすることはよくあります。
その生徒さんもその通りに書いて、答えは合っていたのですが、解いているときに書く順番が変だったのです。(下の写真を見てください)そこで、
「この10や9を書いたのはどうして?」
と質問しました。
「学校の先生が書けって言ったから。これ書かないとバツだって」
「…」
結局、この生徒さんは「くり下がりの仕組み」がわかっていなかったのですが、書いてある答だけを見ていたら気づけなかったでしょう。
オンラインでの指導は、どうしても生徒さんの紙の上の結果だけを見て、理解しているかどうかを判断することになりがちです。
でも、対面の指導では、書く順序や、手が止まったときの様子、姿勢など、生徒さんの様々な状況を見て判断しているのです。
また、指導する上でも違いがあります。
説明すること自体は同じようにできても、それを本当に理解しているかどうかは、生徒さんの顔つきや、実際にやっている所を見ていなければわからないのです。
今、タブレットなどでの学習もさかんです。
でも、生徒さんが(特に小学校の低学年の生徒さん)
何を考えて
どう理解しているのか
を、教える側がしっかりと把握しておく必要があると思います。
そして、このことはまだまだAIはプロの人間には敵わないだろうと自負しています。