学校が始まり、進学・進級でやる気いっぱいのお子さんも多いことでしょう。この「やる気」、どうやったら長続きして、子どもの成長に繋がっていくんでしょう。
キーワードは『自己効力感』という言葉です。
簡単に言えば「困難なことでも自分にはやりとげる力がある」と自分で感じることです。
自己効力感を持っている子は、失敗した場合も「自分の努力が足りなかった」と自分の努力不足を反省する傾向にあります。
努力すれば自分にもできるはずと考え、新しい課題にも挑戦していくのです。頑張った 成果が確認できると(成功体験)、自己効力感が強くなり、さらなるやる気が生まれるという好循環が生まれます。
(このことは、スポーツ選手のインタビューを聞くと、よくわかります)
「ほめ育て」とはよく言われることですが、努力をほめると、自己効力感の強い人になると言われています。ドゥエック (Dweck) の実験 (1998) では、結果に関わらず「頭がいいね」など賢さをほめたグループと「がんばったね」と努力をほめたグループにわけて実験しています。
賢さをほめたグループは難しいことにチャレンジしようとしなくな傾向があるという結果がでています。
(難しいことにチャレンジして、失敗すれば自分の無能さを証明するようなものですから)
一方、努力をほめたグループでは難しいことにチャレンジしようとし、難しい問題にも忍耐強く取り組む傾向があるのだそうです。
現実を考えてみると、子どもたちは先生を含む周囲の人から「よくできること」をほめられることは多いものの、できないことに対する努力をほめられることは少ないのではないでしょうか。
子どもが「よくできる」ことをやる、というだけでは将来壁にあたったときにそれを乗り越える力が育ちません。
ですから、親は我が子がその子なりに努力していたら、結果に関わらずほめてほしいと思います。
「どうせ...」とか「だから、前から...」とかは一切なし!
「頑張ったね」「すごいね」「偉いね」と手放しでほめてください。
子どもたちは一番身近な親にほめられることが一番嬉しいのですから。
>>まいぷれニュースからの転載(一部加筆)